立憲民主党など野党は27日、森雅子法相の不信任決議案と棚橋泰文衆院予算委員長(自民党)の解任決議案を衆院に提出した。森氏については黒川弘務東京高検検事長の異例の定年延長が「司法制度の根幹を揺るがす事態だ」(立民の安住淳国対委員長)と判断。棚橋氏は委員会運営が公平性を欠くと認定した。与党は令和2年度予算案を28日までに採決し衆院を通過させる方針で、与野党攻防が激化した。
提出方針は野党4党の国対委員長が会談し決めた。安住氏は森氏に関し、記者団に「政府が踏襲してきた法の解釈を飛び越え、特定人物の定年延長を決める脱法行為を率先して行ったことは許し難い」と批判した。国民民主党の原口一博国対委員長も記者団に「森氏の答弁は完璧に整合性を失い、迷走している。法を守る立場の法相が『無法』そのものだ」と断じた。