肺炎、米旅行業界に打撃 景況報告「緩やかに拡大」





FRBのパウエル議長=ワシントン(共同)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は4日、全国12地区の連邦準備銀行による景況報告(ベージュブック)を公表し、景気は「緩やかに拡大した」との判断を示した。ただ、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスによる米経済への悪影響を懸念する声が目立ち、「米国の旅行業界に打撃を与えている」と指摘した。

 コロナウイルスの影響で中国などの生産が滞り、一部企業では部品や原材料の入荷に遅れが発生。数地区は「メーカーが今後数週間の一層の混乱を恐れている」と言及した。また中国の需要低迷で原油相場が下落しているため、全米で石油やガスの価格が下がった。

 また「ウイルスで客足が鈍っている。ブロードウェーの劇場は売り上げが減速している」(ニューヨーク地区)、「ウイルスの流行で中国や東南アジアの航空機需要が減り、1社は1月に新規受注が全くなかった」(サンフランシスコ地区)との報告があった。(共同)



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