【台南=田中靖人】台湾南部・台南市の市政府は4日、新型コロナウイルスの感染拡大予防のために延期した「国際ラン展」の会場を一部日本メディアに公開した。
台湾のラン生産量は世界第2位で、同ラン展は世界3大ラン展の一つ。開幕式には例年、総統が出席する。台南は台湾における生産面積の約4割を占め、世界の市場に出回るランの6分の1は台南産という。
昨年は43カ国から花き業者ら約21万人が参加し、契約金額は113億台湾元(約407億円)となった。今年も175ヘクタールの敷地に2000種、10万株のランを準備し7日の開幕を予定していたが、新型ウイルスの感染拡大を受け先週、延期が決まった。
メイン会場には色とりどりのランの花が見る人もなく咲き誇っていた。台南市の担当者は「延期は苦渋の決断だが、人々の健康のためにはやむを得ない」と話した。