西村康稔経済再生担当相は31日の閣議後会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府による緊急事態宣言の発出について、「現時点では必要ではない」との認識を示した。
西村氏は現状について、「ぎりぎり持ちこたえている状況。少しでも気を緩めれば急拡大してもおかしくない」と指摘。その上で、「感染状況をみて、専門家の意見を聞きながら(緊急事態宣言については)判断したい」とした。
一方で、東京都や大阪府が都市封鎖となった場合には、「わが国経済に甚大な影響が及ぶのは間違いない」と強調。「必要があれば、臨機応変に何度でも対策をやる思いでやっていきたい」と述べ、経済支援策の上積みを示唆した。
また、インターネット上で流れている「4月1日に緊急事態宣言が発令される」といった噂を強く否定。西村氏は「私が親しい記者に緊急事態宣言を出すと漏らしたといったネット上での記述があるが、一切発言はしていない。極めて遺憾だ」と述べた。名誉毀損(きそん)や業務妨害になり得るとして、警察に相談していることを明かした。