IMF専務理事、世界経済「2008年よりはるかに悪い」





国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は3日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界経済の現状は「(2008年の)世界金融危機よりもはるかに悪い」との見方を示した。ゲオルギエワ氏は、IMFが経済対策として資金1兆ドル(約108兆円)を投入する用意があると表明した。

 ゲオルギエワ氏は同日、世界保健機関(WHO)の記者会見にインターネット中継で出席し、「(新型コロナによって)景気後退に陥っており、私たちは世界経済が停滞しているのを目の当たりにしている」と指摘。「前代未聞の危機だ」と訴え、すでに90カ国以上からIMFに支援要請があったと明らかにした。

 また、ゲオルギエワ氏は、IMFが世界銀行やWHOと協力して、新型コロナの経済悪化に苦しむ最貧国からの債権回収を一時停止するよう先進国に求めていると述べた。

 一方、WHOで緊急事態対応を統括するライアン氏は3日、新型コロナの感染予防目的でマスクを着用しても効果は薄いとした上で、新型コロナの感染者が着用すれば「他人に感染させる可能性は低くなる」との見解を示した。



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