群馬県内の新型コロナウイルス感染者は12日までに計90人(うち2人が死亡)となり、山本一太知事は13日の臨時会見で「埼玉、東京両都県など、政府の緊急事態宣言対象地域と同様の緊張感が必要だ」と危機感を表明した。感染確率が高い繁華街の接客を伴う飲食店の利用を含め、改めて県民に外出自粛の徹底を呼びかけた。
県によると、3月の感染者は計20人にとどまっていたが、今月から増加ペースが加速。特に10~12日の3日間は、有料老人ホーム「藤和の苑」(伊勢崎市)の集団感染などにより計57人が確認された。
山本知事は会見で「極めて重大な局面に差し掛かった」との認識を示し、感染の危険性が高い店舗などの利用の自粛を要請。
具体的には、接客を伴う飲食店など(キャバレー、ナイトクラブ、カラオケ、ライブハウス)▽大学、学習塾▽運動・遊戯施設(ボウリング場、雀荘、パチンコ店)-などに行かないよう呼びかけた。ただ、山本知事は「(店舗などへの)休業要請ではない」とも強調した。
他県では独自の緊急事態宣言を行う動きが出ている。山本知事も「ステージが変わった。何らかの形での発信はありうる」と述べた。
会見に先立ち、県は対策本部会議を開催。山本知事は冒頭のあいさつで「ぎりぎりの段階だ。地域住民の命を守ることが最優先だ」と述べた。