訪問先のイタリア北部トリノで昨年、体調不良を訴え入院した漫画家の松本零士さん(82)が、治療を受けた病院を支援しようと代表作「宇宙海賊キャプテンハーロック」のイラストを色紙に描いた。レプブリカ紙が20日報じた。
同国では新型コロナウイルスによる甚大な被害が出ている。イタリア語で「全てうまくいく」と書かれた色紙はトリノでインターネットオークションにかけられ、その収益で病院の医療従事者の防護服が購入される予定。
レプブリカ紙は「キャプテンハーロックの父はトリノの病院での経験を忘れておらず、最も彼らしい方法で連帯を示した」と評した。松本さんは「私はイタリアの医師と看護師たちの強さと勇気を知っている」とエールを送ったという。
松本さんは昨年11月、宇宙海賊キャプテンハーロックのアニメ放送がイタリアで始まって40年になるのを記念したイベントに出席するためトリノを訪問。突然具合が悪くなり搬送され、肺炎などの症状が出たが回復、同12月に退院し帰国した。(共同)