【香港=藤本欣也】香港の初代行政長官を務めた董建華氏ら親中派の重鎮がこのほど、香港の団結を掲げて、民間組織「香港再出発大連盟」を発足させた。1千人以上の参加を目標に、各界の要人らに結集を呼び掛けている。香港メディアが27日、報じた。
代表は董氏のほか、梁振英前行政長官が務める。行政長官経験者2人が、昨年から続く抗議デモで求心力を失った林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官を支える形だ。董氏と梁氏はともに、中国の全国政治協商会議副主席を務める親中派の重鎮でもある。
報道によると、同組織は「一国二制度と法治に基づく香港の安定と繁栄」を促進するため、香港の大団結を目指すとしている。
中国当局は最近、親中派の態勢立て直しに動いている。民主派は同組織について、9月の立法会(議会)選を前に、親中派の結集を図るのが狙いとみている。