【名画プレイバック】「独裁者」今の私たちに響く演説

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チャーリー・チャプリン「独裁者」のジャケット写真(提供写真)

チャーリー・チャプリン「独裁者」のジャケット写真(提供写真)

 喜劇王チャーリー・チャプリンが生涯に撮った81本の映画のうち76本は無声映画。不朽の名作「モダン・タイムス」(1936年)公開時、既にトーキー(発声)映画は普及していたが、チャプリンは歌声をわずかに披露しただけで無声映画にこだわった。

 だが、「独裁者」(40年)で、そのこだわりを捨てる。この極めて冗舌な2時間6分の大長編でチャプリンは、当時の世界がまだ気づかなかった狂気の人物、ナチスドイツのヒトラーを徹底して批判する。そしてトーキーにしたことで、映画の最後を6分にわたる演説で締めくくるアイデアにたどりつく。

 うり二つのため独裁者ヒンケル(チャプリン)に間違われた理髪師のチャーリー(チャプリンの2役)が、占領国で演説に立つのだ。4分間を一気に語り、最後の2分はヒロインへの語りかけで映画は終わるのだが、この80年前の演説、新型コロナウイルスと闘う今の私たちへの語りかけのようで驚かずにはいられない。チャーリーは訴える。

 「私たちは助け合いたいのだ。人々よ失望してはならない。恐怖はやがて消え去る。人生は美しく自由であり、素晴らしいものだ。諸君の力を民主主義のために集結しよう」

 ブルーレイ(KADOKAWA、3500円+税)のほか配信も。(石井健)

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