国民民主党発足2年 党勢浮揚へ課題山積





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 国民民主党は7日、発足から2年を迎えた。埼玉県内では、党所属参院議員だった大野元裕氏が昨年8月の県知事選で与党系候補を抑え初当選するなど、一定の存在感を示している。とはいえ、政党支持率は依然として低空飛行が続き、次期衆院選に向けた課題は多い。

 「働く人らの立場をくみ取りながら党への共感を広げ、県連に集う議員も増やすことができた。この路線を貫いていく」

 国民民主党の大島敦副代表(埼玉県連代表、衆院埼玉6区)は7日に発表した談話で、県内でのさらなる党勢拡大に強い意欲を示した。

 大島氏が指摘するように、国民民主党は県内で堅調に足場を固めつつある。

 昨年4月の県議選では改選前を1議席上回る4議席を獲得した。その後の知事選での大野氏勝利に続き、同年10月の参院埼玉選挙区補欠選挙では、大野氏を事実上の後継者として支援した前知事の上田清司氏も当選を果たした。県連幹部は一連の選挙の戦果について「支持を徐々に拡大している」と手応えを語る。

 ただ、政党支持率が上向く兆しは一向に見えない。

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の4月の合同世論調査によると、国民民主党の支持率はわずか1・1%(前月0・6%)だ。埼玉県内でも、昨年夏の参院選の比例代表の得票率は5・2%にとどまり、平成28年参院選の旧民進党の20・4%を大きく下回った。

 党県連は今年の活動方針に「総支部の活動の基礎となる自治体議員を増やすことが重要」「自治体議員の人材発掘に向けた模索をしていく」と明記し、次期衆院選を見据え組織力強化を図る方向性を打ち出した。さらに、生活者目線の「家計第一」の政策を掲げ、地域に根付いた活動を通じて支持を訴える。

 次期衆院選に向けては、枝野幸男代表(衆院埼玉5区)率いる立憲民主党との関係にも注目が集まる。

 衆院選が近づけば、いったんは破談となった政党合流を求める声が強まる可能性もある。国民民主党県連関係者は、両党の関係について「県内ではすみ分けができている。この状況を続ける」と語り、合流には消極的な見方を示した。

(中村智隆)



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