【外交安保取材】挺対協 元慰安婦の告発で浮かび上がるその目的と実態





記者会見する元慰安婦の李容洙さん=7日、韓国・大邱(聯合=共同)

 新型コロナウイルスの感染が世界に拡大した今年、日韓関係は国交正常化55周年を迎えるが、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権は依然、日韓請求権協定と慰安婦問題をめぐる日韓合意という2つの国際約束違反を続けており、根本的な改善は見通せない。そんな中、元慰安婦の女性が支援団体の元トップを告発したことが韓国で波紋を呼んでいる。告発の内容は、文政権が日韓合意を破棄した理由とも絡むだけに、日本政府関係者も関心を寄せている。

 日韓関係は2018年10月のいわゆる徴用工訴訟をめぐる韓国最高裁判決によって深刻に悪化し、文政権が判決で生じた日韓請求権違反の状態を一向に是正しないことから、冷え込んだ状態が続いている。

 ただ、関係悪化は徴用工判決の前から始まっていた。文政権が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した15年末の日韓合意の白紙化に、一方的に着手したためだ。

 日本政府は、韓国政府が設立した「和解・癒やし財団」に10億円を拠出し、合意を履行。財団はそれを基に元慰安婦の女性や遺族に現金を支給した。

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