新型コロナウイルス感染症の流行を受けて中国湖北省武漢市から一時帰国した日本人駐在員ら約140人が27日、現地日系企業がチャーターした飛行機で武漢市に戻った。複数の関係者が明らかにした。現地での自動車や部品の生産を全面的に復旧させる狙い。経済活動の再開を加速させたい中国当局も入国を認めた。
帰任したのは湖北省に進出している日産自動車のほか、ホンダに部品を供給する会社などの駐在員ら。27日に関西国際空港を出発して武漢市の空港に到着した。14日間の隔離の後、職場に復帰する。中国の民間航空会社の飛行機を利用した。
中国は感染状況が落ち着き、湖北省でも生産活動が本格化。現地業務を一刻も早く通常に戻したい日系企業側が、駐在員の入国許可やチャーター機の手配を巡って現地当局と交渉していた。日本政府は中国全土を対象に、感染症危険情報を渡航中止勧告に当たるレベル3にしているが、チャーター機の運航は黙認したとみられる。