東日本大震災で約750人が犠牲となった宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区で30日、津波の恐ろしさや震災の教訓を伝える「震災復興伝承館」の開館記念式典が開かれた。山田司郎市長は「震災を風化させることなく、危機意識を醸成する拠点として活用したい」とあいさつした。
被災前の閖上の町並みをジオラマで再現。ミニチュアの住宅や建物のそばには住人や店舗の名前、思い出を記したプレートが立ててある。ほかに津波被害を記録した写真や映像を展示、被害を伝える語り部や震災後の町づくりに尽くした人の思いも紹介する。
4月に開館予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期された。木造平屋で床面積約300平方メートル。入館料は無料。