政府は1日、新型コロナウイルス対策に関する政府の専門家会議の議事録作成も含め検討に入った。菅義偉官房長官は記者会見で、専門家会議の議事録が作成されていなかったことに関し「担当部局で脇田隆字座長をはじめ構成員の先生方と今後、相談していく」と述べた。
菅氏は、これまでの専門家会議には基本的に速記者が入っているとした上で、「速記録は保存されている」と明らかにした。政府関係者は「会議メンバーに賛成が多ければ、(議事録を作成しても)よい」と語った。
政府は会議メンバーらの了承を得た上で、発言者が特定されない形での議事概要を公開しているが、議事録は作成していなかった。これに対し、野党などは政府の新型コロナ対策を検証する妨げになりかねないと指摘。5月29日の専門家会議の際には、メンバーからも「議事概要の在り方を、もう一度検討してもよいのではないか」との意見が出ていた。
政府は3月、新型コロナ問題について「歴史的緊急事態」に指定し、将来の教訓として公文書の管理を徹底することを決定している。