【全米デモ】ワシントンの女性黒人市長の連帯 黒人運動支部「白人リベラルに媚売っているだけ」と非難





6日、「黒人の命は大切」と改称された街路で、こぶしを突き上げて黒人暴行死に抗議するデモ参加者(黒瀬悦成撮影)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米ミネソタ州での白人警官による黒人暴行死事件を受けたデモで、首都ワシントンの女性黒人市長、ムリエル・バウザー氏(民主党)が5日、ホワイトハウス北側の街路を黒人差別解消運動にちなみ「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)広場」に改称しデモへの連帯を表明したことに関し、同運動のワシントン支部が「(運動を)邪魔する行動だ」と非難する声明を出した。

 「黒人の命は大切」は2013年に南部フロリダ州で起きた白人警官による黒人少年の射殺事件に抗議してソーシャルメディア上で誕生し広がった社会運動。現在全米で起きているデモも牽引している。

 バウザー氏は街路の名称変更に加え、市職員らに指示して同街路の路上に黄色いペンキで「黒人の命は大切」との巨大な文字を書き込み、トランプ大統領のデモ対応に反発する立場を強く打ち出した。

 しかし、同運動は「市長の行動は、白人のリベラル派に媚を打っているだけだ」と切り捨て、バウザー氏に「警察への予算措置を打ち切れ」と要求した。

 バウザー氏の措置はデモの現場でも「トランプ氏への痛烈なメッセージだ」と称賛の声がある一方、「逆に世論の分断をあおる」との批判も出ている。



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