丸茂吉成航空幕僚長は12日の定例記者会見で、弾道ミサイルを迎撃する航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の改良型を3~6月にかけ、習志野(千葉県)、浜松(静岡県)、芦屋(福岡県)、築城(同)の4基地に配備したと明らかにした。
改良型は「PAC3MSE」と呼ばれ、レーダーや発射機などを改修した。迎撃できる高度が従来の十数キロから数十キロに延び、防護できる面積は2倍以上に拡大。レーダーでより小さいミサイルを探知できるようにもなった。今後、各地の部隊で順次改修を進める。
丸茂氏は会見で「周辺国のミサイル開発はめざましく、性能が向上している。(対処できる)能力を確保していくことが重要だ」と述べた。
日本の弾道ミサイル防衛は、海上自衛隊のイージス艦の迎撃ミサイル(SM3)とPAC3の2段構え。