自民拉致対策本部、早期解決訴えるも…目立つ空席





自民党本部=東京都千代田区永田町(斎藤良雄撮影)

 自民党は19日、北朝鮮による拉致問題対策本部(山谷えり子本部長)の会合を党本部で開いた。横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父、滋さんの死去を受け、改めて早期解決を目指す方針を確認した。ただ、出席議員は20人あまりにとどまり、会合は熱気を欠いた。

 会合冒頭、滋さんへの黙祷(もくとう)がささげられた。山谷氏は「国家の威信をかけて一日も早く解決しなければいけない。意見交換を活発に行いたい」と訴えた。出席議員からは「政府・与党が一丸となって取り組むべきだ」「なぜ進展しないのか検証すべきだ」といった声が上がった。

 ただ、会場には空席が目立った。この日から新型コロナウイルス対策として求められていた「県をまたぐ移動」の自粛が解除され、多くの国会議員が地元に帰ったことが影響したとみられる。出席議員の一人は「みんなずっと地元に帰れていなかった。仕方がない」と語る。

 とはいえ、拉致問題の解決は安倍晋三首相(自民党総裁)が政権の最重要課題に位置付け、18日の記者会見でも「私の使命」と言及している。自民党は挙党態勢で後押しすべき立場にあるが、党会合が振るわない状況では“本気度”を疑われかねない。(石鍋圭)



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