新型コロナウイルス感染拡大を受け、さいたま市が、国内外の芸術家の作品を展示する「さいたま国際芸術祭2020」の中止を決めたことが30日、市関係者への取材で分かった。東京五輪・パラリンピックの公認文化プログラムとして、3月14日~5月17日だった予定を延期して年内開催を目指していたが、安全確保が困難と判断した。
市関係者によると、旧大宮区役所をメイン会場とし、市内の美術館や文化施設で、34組のアーティストが制作した現代アートなどを展示。約30万人の来場を見込んでいた。「3密」を避けるのが困難な交流イベントも企画されていた。
市は約5億8千万円の予算を計上し、既に9割以上を支出。延期して開催した場合、5千万~6千万円の追加費用がかかるという。