兵庫県宝塚市の住宅で家族がボーガンで撃たれ4人が死傷した事件で、殺人容疑などで兵庫県警に逮捕された無職、野津英滉(ひであき)容疑者(23)について、神戸地検は6日、刑事責任能力の有無を調べるため神戸簡裁に鑑定留置を請求し、認められたと明らかにした。期間は11月5日までの約4カ月間。請求は3日付。
野津容疑者は県警の調べに対し「家族全員を殺すつもりだった」と供述しているが、詳細な動機は明らかになっていない。地検は精神鑑定の結果を踏まえ、刑事責任能力を確認し、起訴の可否を判断する。
県警によると、事件は6月4日午前、野津容疑者宅で発生。ボーガンで頭などを撃たれ祖母(75)と母親(47)、弟(22)が死亡し、伯母(49)が重傷を負った。
捜査関係者によると、野津容疑者が試し撃ちの的にしたとみられる本を写した数秒間のスマホ動画を、県警が押収していたことも新たに判明した。本には穴が空いており、威力を確認していた疑いがあるという。