夢洲の超高層ビル開発「段階的に行う」大阪メトロ社長 IRの動向がカギ





インタビューに応じる大阪メトロの河井英明社長=17日、大阪市内の同社本社(黒川信雄撮影)

 大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の河井英明社長は17日、2025年大阪・関西万博の会場となる夢(ゆめ)洲(しま)(大阪市此花区)で建設時期を見直すことになったタワービルについて「会場跡地開発の方向性を見定めながら、段階的に開発を進めていく」と述べた。夢洲で万博と同時期の開業が見込まれていた統合型リゾート施設(IR)の先行きが見通しにくいなか、建設時期を決めるのは難しいとの考えを示した。

 産経新聞のインタビューで述べた。河井氏は「タワービル計画は、IRが誘致され、収支が確保できることを前提としていた」と強調。万博後の夢洲活用策が明らかになった段階で順次、計画を進めていくとした。タワービルは、中央線を延伸して夢洲に開設される新駅に1千億円超を投資し高さ約275メートルで建設する計画。当初、2024(令和6)年度中の開業を目指していた。

 一方、夢洲の新駅建設は今月7日に着工したことを明らかにした。「万博にふさわしい心躍る駅にしたい」と述べ、予定する令和6年度中の開業に向け順調に工事が進んでいるとした。中央線では同年度の延伸後、自動運転車両の走行を計画している。

 また、同社の地下鉄やグループ企業のバスなどを利用すると、スマートフォン上の専用アプリに「大阪ポイント」と呼ばれるポイントをためられる新サービスを今秋にも始める方針を明らかにした。ポイントは提携店舗での商品購入などに利用できる。



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