日本電産の永守重信会長は21日、薄型パソコンなどに使われる超薄型・超小型ファンモーターの令和2年4~6月期の出荷台数が、四半期ベースでは過去最高の500万台以上に達したことを明らかにした。新型コロナウイルスの感染対策で普及したテレワークによる需要増に応えた。
永守氏は同日、オンラインで開催した令和2年4~6月期連結決算の説明会で「5G(第5世代移動通信システム)に関係するモーターやファンが好調に推移した」と述べ、「外部環境が悪くても、(需要をうまくとらえて独自の製品を提供するという)風を起こしてたこを揚げる戦い方ができている」と話した。
同社によると、超薄型・超小型ファンモーターの出荷台数は昨年10~12月期にも約450万台と過去最高を記録。新型コロナの感染が拡大した今年1~3月期には約300万台に減少したが、その後急増した。傘下の台湾の冷却部品メーカーへの受注が好調という。
永守氏はファンモーターの好調について「薄型化や消音性を解決する独自の技術で、ハイボリュームに供給できるメーカーはほかにない」と強調した。