中国、英国海外市民の旅券無効化を検討 英政府への対抗措置

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6月、香港のデモで掲げられていた英国海外市民(BNO)の旅券(ロイター)

6月、香港のデモで掲げられていた英国海外市民(BNO)の旅券(ロイター)

 【北京=三塚聖平】中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は23日の記者会見で、香港住民が保有する「英国海外市民(BNO)」の旅券の無効化を検討すると表明した。中国による香港国家安全維持法(国安法)の施行を受けて香港住民の受け入れ策を進めている英政府への対抗措置で、汪氏は「英国が香港と中国内政にみだりに干渉している」と非難した。

 同旅券は、香港の主権が中国に返還された1997年以前、申請した香港市民を対象に発行されていたもの。ロイター通信によると英政府は22日、BNO資格を有する香港市民に対する受け入れ支援策を来年1月に始めると表明。中国側は反発している。

 無効化措置が実施されれば同旅券を使って香港から海外に出ることなどが不可能になるとみられるが、汪氏は具体策については明らかにしなかった。香港政府が発行する旅券もあり、同措置による具体的な影響は現時点で明らかでない。

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