【北京=三塚聖平】在ヒューストン中国総領事館の蔡偉(さい・い)総領事は24日付の書簡で、米国が同総領事館の閉鎖を求めたことに対して「国際法や両国間の領事条約などに深刻に違反しており、意図的に中米関係を破壊するものだ」と米側を非難した。
蔡氏は、同総領事館の担当地域における中国企業の投資総額が200億ドル(約2兆1千億円)を超えていると指摘。密接な経済関係を挙げて「米南部の対中協力は、中米関係の欠かすことができない重要な構成要素だ」と強調した。その上で「中国政府と米南部の相互交流は止まることはないだろう」との考えを示している。
一方、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は25日付で、中国側が閉鎖を通知した四川省成都市の米総領事館について、米国がチベット自治区への干渉に長期間利用してきたとする米国問題専門家の見方を匿名で伝えた。この専門家は同総領事館が「中国のチベット自治区の安定に良くない影響をもたらした」と主張している。