9月にはウォン高が急に進んだ。9月初めだけでも1ドル=1190ウォン水準だったウォン相場は10月には1150ウォン台までウォン高が進んだ。
韓国の証券市場で株式を売り続けてきた米国人投資家が12カ月ぶりに買い越しに転じた。金融監督院が12日に発表した「9月の外国人証券投資動向」によると、9月に外国人投資家は韓国上場株式2兆5480億ウォン相当を売り越した。これは8月の1兆660億ウォンに続き2カ月連続の売り越しだ。
新型コロナウイルス流行直後である2月から6月まで5カ月連続で韓国証券市場で売り越しを見せた外国人投資家は7月には一時的に買い越しに転じた。だが8月に入り再び売りに転じ、9月もそうした流れを継続した。
◇ウォン高で米国人投資家が帰ってきた
だが強い売り越しを継続した米国人投資家が帰ってきたのはうれしい便りだ。9月に米国人投資家は韓国上場株式を4080億ウォン相当買い越した。米国人投資家が買い越しに転じたのは昨年9月から1年ぶりだ。米国人投資家は昨年10月から8月まで国内株式市場でずっと強い売り越し傾向を見せてきた。そうした流れが9月に入り止まった。
金融投資業界ではこれをウォン高の影響と分析する。9月にはウォン高が急に進んだ。9月初めだけでも1ドル=1190ウォン水準だったウォン相場は10月には1150ウォン台までウォン高が進んだ。ウォン高の流れは為替差益にともなう追加の期待収益率が高まるという点でグローバル投資資金流入に肯定的だ。
9月は米国だけでなく、ルクセンブルク(6100億ウォン)とドイツ(2580億ウォン)の投資家も韓国上場株式を買い越した。これに対しシンガポール(4兆2650億ウォン)とスイス(3440億ウォン)、日本(480億ウォン)は9月に売り越しを記録した。
◇債券市場は過去最大の満期償還
債券市場で外国人は昨年12月以降9カ月ぶりに純回収となった。9月に外国人投資家が買い越した上場債券8兆3570億ウォンより満期償還された金額が8兆3880億ウォンと多かったためだ。金融監督院によると9月の満期償還金額は過去最大規模だ。外国人投資家は1~8月には韓国上場債券に純投資してきた。