韓国天文研究院の系外惑星探索システム(KMTNet)1.6メートル広視野望遠鏡。[写真 韓国天文研究院]
われわれの銀河で、地球程度の大きさの「はぐれ惑星」が見つかった。
韓国天文研究院は韓国・米国・ポーランド3カ国からなる国際共同研究チームが韓国天文研の系外惑星探索システム(KMTNet)観測資料を基にこのような発見をしたと30日、明らかにした。惑星はさまざまな要因により、太陽のような中心星の重力圏外に弾き出されることがある。このように中心星の重力の影響を受けずに宇宙空間を単独で浮遊している惑星を「自由浮遊惑星(Free floating planet, rogue planet)」という。
今回発見された自由浮遊惑星は、地球質量の約0.3倍で、われわれ銀河の中心部の外側の「円盤」に位置しているものと推定される。これは現在まで発見された自由浮遊惑星の中で最も小さな質量を持つ。
国際天文連盟(IAU)が定める惑星の定義によると、惑星は(1)星(太陽・恒星)の周囲を回っている(2)丸い球体の形をしている(3)公転軌道に単独で存在している--となっている。これを満たす太陽系の惑星は水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星など全8個だ。自由浮遊惑星はこのような要件を満たしていない。だが、本来は恒星を中心に回っていたが、ある瞬間に公転の軌道外に弾き出されたので「惑星」という名前がつけられた。
系外惑星というものもある。太陽系の向こう側の宇宙空間にある惑星を指す単語だ。系外惑星は地球から距離が遠く、自ら光を発することができない暗い天体なので、直接観測することが非常に難しい。このため、最近まで見つかった系外惑星の大部分は、太陽のような惑星の中心に位置した星を観測する方法で間接的に発見された。系外惑星が恒星の光を遮る時に現れる現象を捕らえる方法がその一つだ。
自由浮遊惑星を発見できる最も良い方法は「重力マイクロレンズ」現象を利用することだ。この現象は、地球の観測者と星の間に自由浮遊惑星のような天体が一直線上に並ぶときに発生する。このとき、観測者は星の間に並んだ天体の重力によって後ろの星の光が曲げられてさらに明るく光る現象を観測する。つまり、地球と観測中の星の間に自ら光を発することができない惑星があっても、後ろの星の光が増幅される量とその持続時間を分析することによって、自由浮遊惑星の存在を発見することができる。
韓国天文研究院のイ・チュンウク博士は「宇宙空間にぽつんと離れている自由浮遊惑星は、自ら光を発することができず太陽のような母なる星の光も受けることができないため、暗くてすべてのものが氷に閉じ込められた世界」とし「想像力を動員するなら、自由浮遊惑星はかなり以前、生命と文明が発達した地球のような星だったが、超新星爆発のような宇宙的事件で天体間の重力関係に変化が起きて恒星系の外に弾き出されてしまった天体でもある」と話した。
今回の研究成果は米国天体物理学専門誌「アストロフィジカルジャーナルレター」10月29日付で発表された。