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【ワシントン＝塩原永久】米大統領選は６日、開票中の東部ペンシルベニア州と西部ネバダ州で、民主党のバイデン前副大統領（７７）が共和党のトランプ大統領（７４）に対するリードを広げた。バイデン氏は、当選に必要な選挙人の過半数獲得を目前としており、同日夜（日本時間７日午前）に国民向けに演説すると米メディアが伝えている。
【表】米大統領選今後のシナリオは
バイデン氏はペンシルベニア州や南部ジョージア州でトランプ氏に逆転し、先行した。トランプ氏には厳しい情勢だが、同氏は６日の声明で「絶対に諦めない」と強調した。不正を招くと主張してきた郵便投票を念頭に「不法な投票は集計されてはならない」と指摘し、訴訟を通じ徹底抗戦する姿勢を改めて示した。
当選には全５０州と首都ワシントンに割り当てられた選挙人５３８人の過半数２７０人の獲得が必要。バイデン氏は２５３人を押さえており、ペンシルベニア州に割り当てられた２０人を加えれば必要数を超える。トランプ氏は２１４人。
米ＣＮＮテレビの午後７時半（同午前９時半）段階の集計によると、ペンシルベニア州は開票率９６％でバイデン氏が得票率４９・５％、トランプ氏は４９・２％と０・３ポイント差。開票率９５％段階で０・１ポイント差だったリードを広げた。
ネバダ州は開票率９３％でバイデン氏の得票率はトランプ氏に１・８ポイント先行。開票率８９％段階のリードは０・９ポイントだった。
ただ、ペンシルベニアやネバダを含む接戦州はいずれも僅差となっており、大勢判明は遅れている。
また、南部ジョージア州は開票率９９％を超えたが、両候補の得票率差が規定の０・５ポイント以下となっていることから、州当局者は再集計が行われる可能性があると明らかにした。
ペンシルベニア州でも同様の規定がある。ＡＰ通信によると再集計は２０００年以降、少なくとも３１回実施され、そのうち３回、集計結果が修正された。
一方、トランプ氏が選挙に不正があったとして、開票停止などを求めて法廷闘争を展開していることについて、共和党内から戸惑いの声が出ている。
トゥーミー上院議員（ペンシルベニア州）は米テレビ番組で、トランプ氏が主張する不正行為や「詐偽投票」に証拠がないとして、「とても憂慮べき」ことだと語った。ロムニー上院議員（ユタ州）も、トランプ氏が「選挙が仕組まれ、腐敗し、盗まれたと述べるのは間違っている」とした。
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