被爆者 「核なき世界」実現に期待 拉致被害者家族は落胆 バイデン氏勝利

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被爆者 「核なき世界」実現に期待 拉致被害者家族は落胆 バイデン氏勝利

 開票の行方を世界が注目していた米大統領選は、民主党のジョー・バイデン前副大統領が当選に必要な選挙人の過半数を獲得し、勝利を確実にした。核軍縮や北朝鮮による拉致問題、気候変動問題に対する姿勢はトランプ政権からどう変わるのか。日本にも大きく影響する可能性のある各分野で、関係者はさまざまな思いで受け止めている。

 バイデン氏は、米軍による広島への原爆投下から75年を迎えた8月6日に「核兵器のない世界に近づけるよう取り組む」との声明を出すなど、副大統領として支えたオバマ前大統領が掲げた目標を引き継ぐ考えを示してきた。広島県原爆被害者団体協議会の箕牧智之理事長代行(78)は「各国との信頼関係を築き、『核なき世界』に向けてリーダーシップを発揮してほしい」と期待する。

 オバマ氏は2016年に現職の米大統領として初めて広島を訪問しており、箕牧さんは「バイデンさんにも、ぜひ被爆地に来ていただきたい」と願う。一方でオバマ政権下でも米国は臨界前核実験をしたことに言及し、「矛盾をただしたうえで核兵器廃絶への道筋を示してほしい」と注文する。

 北朝鮮による拉致被害者、有本恵子さん(行方不明時23歳)の父明弘さん(92)=神戸市長田区=は「トランプさんしか北朝鮮を動かせる人はいないと思っていた。残念だ」と話した。

 明弘さんは17年11月と19年5月の2回、来日したトランプ大統領と面会。拉致問題の解決を訴える手紙を面会に合わせて送ると、トランプ氏から「明弘、私はあなたのために全力を尽くしている。あなたはきっと勝利するだろう。お会いできてよかった」などと記した直筆の手紙が届いた。

 トランプ氏は大統領在任中、金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談で拉致問題を提起しており、明弘さんは「拉致被害者家族の声を聞き、手紙を返信してくれる筋が通った人。長く大統領をやってほしかった。バイデンさんでは解決は期待できない」と落胆した。

 地球温暖化防止に取り組むNPO法人「気候ネットワーク」理事長の浅岡美恵さん(73)は「米国の選択に敬意を払いたい」と喜ぶ。トランプ政権下の米国は地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱したが、バイデン氏は自身のツイッターで協定の再加入を明言している。

 浅岡さんは「これからの10年、20年は温暖化対策にとって重要な時期。米大統領のリーダーシップが重要で、バイデンさんを中心に世界が連携してほしい」と期待。「米国の政策が目に見えて変われば、日本も対策を急がないといけない。エネルギー政策は大転換を迫られ、議論を進めていくべきだ」と日本政府にも求めた。【小山美砂、韓光勲、宮川佐知子】

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