[東京 18日 ロイター] – 加藤勝信官房長官は18日午後の会見で、新型コロナウイルスの感染者が増加している中で、11月21、22、23日の3連休を前に国民に対してしっかりとした感染対策を呼び掛けると述べた。ただ、一律に県をまたぐ移動について自粛を要請する考えはないことも明らかにした。
このところ新型コロナ感染者は増加傾向が鮮明となっており、東京都は18日に、1日としては過去最多の493人の新たな感染者を確認したと発表。共同通信などによると、日本医師会の中川俊男会長は同日の記者会見で「秋の我慢の3連休としてほしい」と述べるとともに、「移動を自粛してもらうことが大事だ。まん延を防ぐことができる」と指摘した。
この発言を受けて、政府の方針を問われた加藤官房長官は、旅行者や観光事業者が感染拡大の防止対策をしっかり実施すれば、移動による感染リスクを低く抑えることができるのは、これまでの「GoToトラベル」の実績から確認できると説明。3連休の間に一律に県をまたぐ移動の自粛を要請する考えはないと表明した。同時に「しっかりとした感染対策の実行を呼び掛ける」と述べた。
また、感染者が増加している都道府県には、大規模な集中検査の実施などを政府が支援していく方針を明らかにした。クラスターの早期発見や対応などでもサポートする考えを示した。
一方、現時点で東京都から「GoTo除外の要望は受けていない」と説明し、「GoToトラベル」の対象から東京都を除外する考えは、今のところないとの意向も示した。
(田巻一彦 編集:山川薫)