【香港時事】香港政府の林鄭月娥行政長官は25日、立法会(議会)で施政方針演説を行った。
中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会が今月、中国や香港への「忠誠心」がない議員の資格剥奪を決定したことを受け、議員就任時の規則改正を年内に進めると発表。民主派ら反対勢力の排除と中国本土との一体化を強く印象付ける内容となった。
林鄭長官は2時間超に及んだ演説の前半、「一国二制度を改善する」「行政主導と司法の独立は矛盾しない」などと述べ、中国政府の負託を受けた行政長官によるトップダウン式改革を強調。国旗・国歌の尊重、教育現場における国家安全や順法意識の強化、教師の選別が目標とされた。司法当局による「10年計画」として青少年指導を徹底するという。
経済面では隣接する広東省との人材交流や金融分野での連携など、中国本土への接近策を次々に打ち出した。