[ブリュッセル 27日 ロイター] – 日本と韓国や国際海運企業などは、欧州連合(EU)が海運業界の温室効果ガス排出量を欧州の炭素市場に加える計画を巡り反対している。
EUは2050年までに温室効果ガス排出を「ネットゼロ」にする目標を推進しており、欧州委員会は排出量取引市場を海運業にも拡大したいと考えている。
現行制度では、発電所、工場、欧州便を運航する航空会社が排出量取引の対象になっている。
海運業界も同取引に含める案は、来年夏までに正式に実施される予定。これに対し、韓国政府は26日に終了したEUの協議会で「環境保全と世界の海上輸送と貿易の持続可能性の双方に悪影響を及ぼす」と表明。
日本政府は欧州委に提出した文書で「制度を国際運送に拡大することは、範囲がEU域内海運のみに限定されているかどうかにかかわらず、前向きな提案ではない」と反対した。
世界の二酸化炭素排出の2.1%は海運業によるもので、この割合は今後も増加すると予想されている。