(CNN) トランプ米大統領とその政治活動団体が、先月の大統領選以降1億7000万ドル(約177億円)を超える資金を集めていることが2日までに分かった。事情に詳しい関係者が明らかにした。選挙結果が不正に操作されたとするトランプ氏の根拠のない主張に対し、巨額の寄付が寄せられた形だ。
これらの寄付は、トランプ氏の関係する資金調達組織が4週間足らずで集めた。熱心な寄付の呼びかけに応じたトランプ氏の支持者らが、「エレクション・ディフェンス・ファンド(選挙防衛基金)」と銘打った基金へ寄付を行った結果だ。トランプ氏は選挙結果を盗まれたとする陰謀論を唱えて、支持者をあおっている。
実際のところ、これらの寄付金の一部は、トランプ陣営の借金の返済やトランプ氏の今後の政治活動の資金に回されており、その割合は増え続けている。
トランプ陣営は寄付金の額に関するコメントを控えた。金額をめぐっては、米紙ワシントン・ポストが当初、選挙後の寄付として1億5000万ドル以上集まったと報じていた。
トランプ氏の弁護団は選挙結果に異を唱える法廷闘争を繰り広げているが、ここまで目立った成果をあげていない。先月30日にはアリゾナ州とウィスコンシン州がバイデン氏の僅差(きんさ)での勝利を確定した。
トランプ陣営はウィスコンシン州での票の一部の再集計に300万ドルを支出していた。