中国の月面探査機が帰還 44年ぶりにサンプル持ち帰る

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中国の月面探査機が帰還 44年ぶりにサンプル持ち帰る

中国の無人探査機「嫦娥(じょうが)5号」が17日午前2時ごろ(現地時間)、月面の岩石や土壌を乗せて地球に帰還した。

嫦娥5号は月のサンプルが入ったカプセルと共に、内モンゴル自治区に着陸した。

月のサンプルを地球に持ち帰ったのは、アメリカのアポロ計画や旧ソ連のルナ計画以来44年ぶり。

新たなサンプルは、月の地質や初期の歴史に関する新たな知見をもたらすとみられる。

そして中国にとっては、嫦娥5号の成功が同国の宇宙開発能力の向上を再び示すものとなる。

回収チームはすばやく、帰還したカプセルの回収にあたった。カプセルはまずヘリコプターから赤外線カメラで確認され、SUVの車群で後を追うサポートスタッフが雪で覆われた草原で、帰還モジュールの隣に中国国旗を立てた。

嫦娥5号は11月24日に打ち上げられた。

月に到着すると、軌道上を回りながら、周回機・回収機と、着陸機・上昇機の2つに分かれた。周回機と回収機は軌道に残り、着陸機と上昇機は月面着陸へと移行した。

着陸機はシャベルやドリルを使ってサンプルを採取した。カプセルには重さ2~4キロのサンプルが入っているとみられる。

その後、上昇機が採取したサンプルを月の軌道へと運び、回収機へと移した。上昇機が切り離されて地球帰還軌道に入った後、大気圏突入時に周回機も分離された。

カプセルは内モンゴル自治区の四子王旗を目標にパラシュートで降下した。この場所は、中国の宇宙飛行士が帰還する地でもある。

■アポロ計画より「若い」サンプル採取か

アポロ計画とルナ計画では、合わせて重さ400キロ弱の月面物質が採取されたが、これらは全て、30億年以上前の非常に古いものだった。嫦娥5号はこれらとはかなり異なるサンプルを持ち帰ったはずだ。

月の表面の北側、「嵐の大洋」と呼ばれる地域の近くにある火山「リュムケル山」を目指した。

この地域にあるサンプルは12億~13億年前かそれ以前のもので、米ソが採取したものより若いと考えられている。月の内部の構造について新たな情報が得られるはずだ。

また、太陽系の惑星地表面の古さを測る「クロノメーター」の正確性を向上できるという。

惑星地表面の古さはクレーターの数で決まる(クレーターが多いほどその地表面は古い)が、さまざまな場所で採取されたサンプルによる年代測定が決め手となる。アポロ計画とルナ計画のサンプルは、これに大きな役割を果たした。嫦娥5号のサンプルは、さらにデータを追加してくれるだろう。

■アメリカ、再び有人月面探査を目指す

月面探査は再び活気づいている。アメリカは10年以内に宇宙飛行士を再び月へ送り込もうとしている。有人探査に先立ち、宇宙ロボットが続々と月へ到着する予定だ。

これらの探査機には、国の宇宙開発機関によるものもあれば、イギリスなどの民間企業によるものも含まれる。

イギリスの宇宙業界団体「Access Space Alliance」共同創設者のトニー・アザレリ氏は心躍る時代が待ち受けているとし、英スタートアップ企業「スペースビット」が来年に月面探査機の打ち上げを目指していると強調した。

「(四足)歩行ロボットが別の天体を歩くのは初めてとなる。もちろん、これらの月面ミッションは全て、そう遠くない将来に人類が再び月へと戻るための序章に過ぎない」と、アザレリ氏はBBCニュースに述べた。

(英語記事 China’s Chang’e-5 mission returns Moon samples)

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