(CNN) 米下院は4日、共和党の新人マージョリー・テイラー・グリーン下院議員を所属する委員会から除名する決議案を230対199の賛成多数で可決した。グリーン氏は陰謀論に傾倒し暴力を支持した過去の発言が問題視されている。
採決では共和党議員11人も賛成に加わった。
決議により、グリーン氏は教育委員会、労働委員会、予算委員会から外される。決議は「これまで示してきた行為に照らして」グリーン氏を除名するとしている。
下院民主党は当初、共和党側が自らグリーン氏の委員任命を見直すように求めていたが、共和党は応じなかった。下院共和党のトップ、マッカーシー院内総務は3日、民主党による議員の委員除名の要請は党派的な権限行使だと批判の矛先を民主党に向けた。
これを受け民主党は委員除名の決議案を提出。可決には過半数の賛成で足り、3分の2の特別多数は必要としなかった。
グリーン氏は議決に先立ち下院議場で演説し、以前傾倒していた陰謀論「Qアノン」からの距離を置こうと試みた。
グリーン氏は2017年末にQアノンを偶然知り、「非常に興味を持ち」フェイスブックで投稿したり会話をするようになったりしたと説明。2018年を通して、物事に対して憤りを感じ、政府を信用できなくなっていたとした。
「問題は私が真実ではないものを信じるようになってしまったこと」であり、後悔しているとも述べた。
さらに今は「9.11(米同時多発テロ)は本当にあった」「学校の銃撃事件も本当にあったし、子どもの命を失われた。家族は悲しんでいる」と認識しているとも述べた。
また「こうした発言は過去のもので、(今の)私を表すものではない。私の地区や私の価値観を表すものでもない」と発言した。
ただ、グリーン氏は議場以外では批判に立ち向かう姿勢を示している。4日にはツイッターで「彼らが消したいのは私だけではない、共和党議員全員だ。暴徒に勝たせるな」とツイートした。