(CNN) 米フロリダ州で野生のイグアナを殺して動物虐待の罪に問われた男性が、州法に基づき正当防衛を主張したが、同州の裁判所判事は先週、これを却下する判断を下した。
男性は昨年9月2日に体長約90センチのイグアナに対して殴り、引きずり、けるなどの暴力を振るった疑いで逮捕された。イグアナは安楽死処分のため搬送される途中で死んだ。
弁護士らの主張によると、男性は同日、車にひかれそうになったイグアナを助けて安全な場所へ運ぼうとしたが、興奮したイグアナに右腕をかまれ、22針縫う傷を負った。男性はイグアナが毒を持っている恐れもあると考え、自分の身を守るためにイグアナをできるだけ遠くへけり飛ばしたという。
これに対して州司法当局は、防犯カメラがとらえた現場の映像に基づき、イグアナはだれにも迷惑をかけたり脅威を及ぼしたりしていなかったと指摘。イグアナに苦痛を与えた男性の行動は正当化できないと述べた。
イグアナの解剖結果によると、内臓損傷、骨折、口内や腹腔内の出血などがみられたという。
男性は次回、来月30日に出廷する予定。動物虐待で有罪となった場合は、最大で禁錮5年の刑を言い渡される。