(CNN) 米国がファイザー製の新型コロナウイルスワクチン5億回分をすでに購入しており、これを世界の低所得国などに寄付する方針であることが分かった。事情に詳しい関係者がCNNに明らかにした。
バイデン米大統領は今週、英イングランドのコーンウォールで開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)で寄付を発表する考えだという。
5億回分のうち、約2億回分は2021年、3億回分は22年前半に分配される。事情に詳しい別の関係者によると、バイデン政権のザイエンツ新型コロナ対策調整官はここ1カ月にわたってこの件に取り組んできたという。
寄付されるワクチンはすべて、ワクチン分配の国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて、アフリカ連合(AU)のほか、低所得国など92カ国に分配される。
ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が9日、大統領専用機内で記者団に語ったところによると、バイデン氏はファイザー製ワクチンの購入に加え、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を終わらせるための包括計画についてもG7各国と共同発表するとみられている。
サリバン氏によると、米国が新型コロナワクチンの分配で主導的や役割を演じるのは、困難なときに米国が取る行動の一環であり、国内での将来の感染拡大を防ぐうえでも有益になるという。
バイデン氏は先ごろ、新型コロナワクチン8000万回分を他国に供与すると約束。この中にファイザー製ワクチンも含まれていた。
またバイデン政権は先週、最初に他国に供与するワクチン2500万回分の配布先や、6月末までに少なくとも8000万回分を分配する取り組みの全般的枠組みを発表していた。