トランプ前大統領の元側近を起訴、外国政府の代理人として活動した罪

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トランプ前米大統領の元顧問、トム・バラク被告/Michael Kovac/Getty Images/FILE

トランプ前米大統領の元顧問、トム・バラク被告/Michael Kovac/Getty Images/FILE

(CNN) トランプ前米大統領の元顧問、トム・バラク被告が20日、アラブ首長国連邦(UAE)を代理して違法なロビー活動を行っていた罪で起訴された。ニューヨーク市ブルックリン区の連邦検事によると、2016年大統領選のトランプ陣営やそれに続く政権の外交政策に影響を及ぼそうとした罪に問われている。

バラク被告は16年4月~18年4月にUAEの代理人として活動したとして7件の罪状で起訴された。司法妨害や連邦捜査官への虚偽陳述の罪にも問われている。

バラク被告はトランプ大統領の就任式実行委員会の委員長を務めた。起訴内容の一部は政権移行に関わるものだが、就任式自体には関連していないとみられる。

バラク被告のほか、コロラド州アスペン在住のマシュー・グライムズ被告とUAE国籍のラシド・スルタン・ラシド・アル・マリク・アルシャッヒ被告も起訴された。起訴状によると、3人はUAEの利益を追求し、またUAEに情報提供をするために、バラク被告の持つトランプ陣営の上級外部顧問としての地位を利用した。司法長官に対して、UAE高官の指示で行動しているとの通知は怠っていた。

バラク被告はUAE高官と直接および間接的に接触し、アラシャッヒ被告を米国内で外交政策課題を推進するための「秘密兵器」と呼んでいたとされる。

バラク被告とグライムズ被告は20日午後、ロサンゼルスで罪状認否のため出廷する予定。アルシャッヒ被告は18年4月に連邦捜査官から事情聴取を受けた後に米国を出国し、その後戻ってきていない。

バラク被告の広報担当は、被告は無罪を主張すると述べた。

在米UAE大使館はコメントの要請にまだ応じていない。

起訴状には被告らがトランプ陣営でUAEの政策課題を推進したとされるいくつかの例が記されている。

16年5月には、バラク被告が米国のエネルギー政策に関する選挙演説にUAEを称賛する言葉を挿入し、事前原稿をUAEの当局者に渡すためアルシャッヒ被告に送付したとされる。

16年と17年には被告3人がUAEの当局者からバラク被告の複数のテレビ出演に向けて、UAEの利益を推進するための論点の情報を受け取ったという。あるテレビ出演後には、バラク被告がアルシャッヒ被告に「本国チームのために(中略)うまくやった」と電子メールを送付。本国とは米国ではなくUAEを指すものとされている。

トランプ氏が16年の大統領選を勝利した後も、被告らはUAE当局者の指示でUAEの利益追求を続けたと起訴状は指摘。16年12月には、被告3人がUAE政府高官らとの会合に出席し、バラク被告がトランプ政権の最初の100日、半年、1年、4年間で望む米国の外交政策の「希望リスト」を作るようにUAE側に伝えたという。

バラク被告はさらに、UAE高官と連絡を取る目的で、安全なメッセージアプリの入った専用の携帯電話を保有していたとも言及されている。

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