(CNN) 米西部オレゴン州で続く大規模な山火事は、まだ30%しか火勢を食い止められず、気象にまで影響を及ぼしている。全米省庁合同火災センターによると、米西部では13州にまたがって80カ所でそうした大規模火災が続く。その影響は大陸を横断して東海岸にまで及んでいる。
山火事で発生した大量の煙は上空を吹く風に乗って何千キロも運ばれている。五大湖周辺や東海岸にかけての一帯では20日午前、霧が晴れても上空が煙に覆われ、太陽がかすんで見えた。
ニューヨーク州オルバニーの国立気象局(NWS)は「空が晴れている地域でも、上空の厚い煙のために日差しが届かず、今朝は特に空が晴れているのに私たちのオフィスからは日の出が見えなかった」と伝えた。
北東部では20日午前、雲はほとんどなかったが、約4800キロを横断して運ばれてきた煙のために、空はかすみがかって見えた。
一部地域では煙が地上近くに到達し、健康被害が懸念されている。ペンシルベニア州からニューヨーク州にかけての一帯には大気汚染警報が出された。
天気予報によると、ペンシルベニア州上空では20日午後、山火事による煙の濃度がピークに達し、地表近くの煙のためにかすみがかった状態がもう1日続く見通し。
カナダで続く大規模な山火事でも大量の煙が発生し、米中部ミネソタ州やノースダコタ州には大気汚染警報が出された。
ノースダコタ州のNWSは、カナダとの国境の北側で続く山火事の煙が、前線に伴う北風によって米北部に運ばれると予想する。
20日夕刻には、火災が続く米北西部や中西部および北東部で地表近くの煙の濃度が最も高まる見通し。南部のテキサス州からニューメキシコ州にも煙の到達が予想されている。