社会学者の古市憲寿氏(36)が28日放送のABEMA「NewsBAR橋下」(土曜後9・00)に生出演。27日から始まった東京・渋谷の若者ワクチン接種センターで早朝から長蛇の列ができたことに対して苦言を呈した。
東京都は27日、10月8日まで月曜日を除き、若者が予約なしで新型コロナウイルスワクチンの接種を受けられる会場を渋谷区立勤労福祉会館に設置。16歳から39歳までの都内在住者と通勤・通学者をしている人が対象で、同日の正午から接種が始まった。早朝から多くの人が並び、午前7時30分には接種枠の上限300人に達したため、受付けを終了し整理券が配布された。またこの日からは抽選となったが、混乱が続いているという。
この報道に古市氏は「東京都の人は算数ができないのかなってびっくりした」と驚きを口にした。「だって普通に考えて、対象となる16歳から39歳ですか。大体400万人だとして、在住だけじゃなくて東京に在勤の人も含めるから対象者はもっと増えると思う。400万人がいて、仮に99%の人たちが打ちたくないっていってても1%の人が打ちたいって言ったら、それで4万人じゃないですか。なのに1日200件っていう、桁がどう考えてもおかしいでしょ。10秒の計算でわかることを大々的に『若者向け接種始めます』って言って、200ってのはさすがにバカすぎる」と苦言を呈した。
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)は「小池さんがパッと政治的に思いついたと思うんだけど、若者に接種しなきゃいけないと」とし「僕なんかも接種券なしで繁華街で特設会場作ってどんどん打っていくっていう乱れ打ちのやり方もあるんじゃないかっていうのを言ってますけど、多分同じような感覚で政治家だったらそういうことを思いつく。でも、その次に実施するときには行政マンに行政的にちゃんと揉んでねと。政治家の思いつきをちゃんと実行するためには、行政的にしっかり実行するための制度作りのところは、ちゃんとやってねっていうのを議論させて実行しなきゃいけないけど、ここが抜けちゃったと思う。政治家の思いつきのまんま東京都の職員は小池さんが言ったんだからやらないといけないと走っちゃったと思う」と見解を示した。
さらに「でも僕は行政的に揉んだ時に仮に200人しかできないにしても、CM効果だと。テレビで取り上げられて、若者があんまり打ちたくないって言われていたから、若者同士が見て自分たちの同じ世代もあんなに打ちたいと思っているんだとワクチンに向かうような気持ちを情勢させるためのCM効果ということだったらわかる。やり方はいろいろあるけど、まず目標がよくわからない。CM効果だったらわかるけど、若者に全員打って感染抑止って、古市さんが言ったように数で無理」と語った。