左側の縦長の3階建て民家が殺害された川崎勝哉さんの自宅。容疑者らは隣接する親族宅に忍び込んだ後、川崎さん宅に侵入した疑いがある＝大阪市生野区で2022年1月20日午前9時29分、本社ヘリから
大阪市生野区の民家で住人の川崎勝哉さん（当時82歳）の遺体が見つかった事件で、大阪府警は29日、建築業の島崎政志容疑者（47）＝堺市西区＝を強盗殺人などの疑いで逮捕した。この事件の逮捕者は4人目。川崎さん宅に多額の現金があるとする情報を実行役に伝えた疑いがあり、府警は事件の首謀者とみている。
逮捕容疑は、実行役とされる解体工事会社経営の請川（うけがわ）正和容疑者（44）＝強盗殺人容疑などで逮捕＝ら3人と共謀。2021年12月1日午前6時ごろ、川崎さん宅に強盗目的で侵入し、川崎さんの顔や頭を鈍器のようなもので複数回殴って失血死させたとしている。府警は認否を明らかにしていない。
捜査1課によると、島崎容疑者は21年10月、約2カ月前に仕事を通じて知り合った請川容疑者に「大金が手に入る。（川崎さんが）金庫の鍵も持っている」と強盗を持ちかけたとされる。「裏の親族宅と3階でつながっている」と現場の構造についても説明したといい、実際に請川容疑者は隣接する親族宅から川崎さん宅に侵入したとみられている。
川崎さんは金融業を営んでおり、島崎容疑者は約10年前に少なくとも数百万円を借りていたことも判明した。川崎さん宅にも出入りしたことがあり、資産情報や家の構造について詳しく知っていたとみて捜査している。【郡悠介、安元久美子】
