亡くなった西田真愛ちゃんの自宅前には花やお菓子などが供えられていた=岡山市北区で2022年2月11日午後4時12分、岩本一希撮影
岡山市で当時5歳だった西田真愛(まお)ちゃんが虐待され、その後死亡した事件で、いずれも強要容疑で逮捕された母親の西田彩容疑者(34)が内縁の夫の船橋誠二容疑者(38)に対し、「そろそろ食事をさせないと(娘の)血色がやばい」と携帯電話でメッセージを送っていたことが捜査関係者への取材で判明した。
虐待は船橋容疑者が主導したとみられるが、岡山県警は、西田容疑者も真愛ちゃんの体調悪化を知りながら黙認したとみて詳しい経緯を調べている。
両容疑者は2021年9月10~23日、西田容疑者宅で真愛ちゃんの顔を殴るなどの暴行を加えた上、空の両手鍋の中に長時間立たせたり、裸で扇風機の風を当て続けたりした疑いが持たれている。真愛ちゃんは同25日、病院に搬送されたが脳死状態となり、22年1月に低酸素脳症で死亡した。
真愛ちゃんが虐待を受けていた部屋には監視用とみられるカメラが設置されていた。残された映像などから、真愛ちゃんが日常的に布団でぐるぐる巻きにされたり、十分な食事を与えてもらえなかったりしていた様子がうかがえるという。【岩本一希】