印西市や佐倉市を中心に、県内でガードレールの袖部分の盗難が相次いでおり、県警が窃盗事件として捜査している(県提供写真)
千葉県内でガードレールの本体や、「袖ビーム」と呼ばれるガードレールの袖部分などが盗まれる被害が相次いでいることが県などへの取材で分かった。印西、佐倉、我孫子、白井、柏の5市で19日までに、少なくとも本体と袖部分で計約200枚(計約150万円相当)の被害があった。本体部分は2~4メートルと長くて重く、複数犯による犯行の可能性がある。県警が窃盗事件として捜査している。
県道路環境課によると、1月25日~今月10日までに、印西市や我孫子市、佐倉市の国道と県道で、ガードレールの本体13枚と袖部分42枚の計55枚が盗まれており、被害金額は80万円を超える。同課は県警に被害届を出し、パトロールの強化や、袖部分を固定するボルトを外しにくいものに取り換えるなどの対策を行うという。
被害は県が管理する道路以外でも頻発している。印西市によると、昨年12月~今月にかけて、市が管理する道路で4件の被害を確認。ガードレールの本体部分9枚と袖部分51枚の計60枚が盗まれ、被害額は約34万円という。
隣接する白井市でも先月、2カ所で本体部分2枚、袖部分35枚の計37枚が盗まれていることが判明。被害額は約4万円になるという。同市の担当者は「ガードレールが盗まれる被害はこれまでに経験がない」と話す。
柏市でも先月、市道2カ所で被害が発生。市によると岩井地区と千間橋地区で本体部分2枚と袖部分47枚の計49枚がなくなっていた。被害額は概算で27万円になる。同市は柏署に被害届を出し、被害が懸念される地区のガードレール本体を溶接するなどして、外せなくするなどの対策をとるという。