元世界ヘビー級王者のクリチコ兄弟の兄ビタリ氏(左)と弟ウラジーミル氏(AP)
プロボクシング元3団体統一世界ヘビー級王者ウラジーミル・クリチコ氏(45)が26日、ロシアによる母国ウクライナへの侵攻を止め、人々の命を守るよう世界へ訴えた。自身のインスタグラムに投稿したビデオメッセージで「ロシアが始めたこの戦争を止めるために、全世界へ向けて話している」と呼びかけ、「多くの命が失われようとしている。もう時間がない」と説明。「ロシアの侵略を食い止めるために、あなたが今できることをすぐに実行してほしい。1時間後や明日では遅いのです」と深刻な表情で語った。
クリチコ氏は現役時代、約10年にわたりヘビー級のトップに君臨し、兄ビタリ氏(50)と史上初の兄弟同時世界ヘビー級王者を実現。ロシア侵攻に備えて今月初めにウクライナ軍の予備役に入隊し、反ロシア派の政治家として知られる現キエフ市長のビタリ氏とともに、自ら戦うと宣言していた。ビタリ氏は26日、フェイスブックにキエフ市内の高層マンションにミサイルが直撃した瞬間の動画を投稿。「17階から21階まで破壊された。人々は避難している」と説明していた。