ロシアとウクライナ 軍事侵攻後初の会談で合意も 情勢は不透明
2022年2月28日 11時32分
ロシア軍によるウクライナへの侵攻が続く中、ロシアとウクライナの代表団による会談が軍事侵攻後、初めて行われる見通しです。
ただウクライナ側は前提条件なしで行われると主張しているのに対し、ロシア側はウクライナの非軍事化 中立化を条件としていて、会談が停戦につながるかは不透明な情勢です。
ウクライナでは軍事侵攻したロシア軍に対しウクライナ軍が第2の都市ハリコフなど各地で抵抗を続けていて、ロイター通信はウクライナ保健省の情報としてこれまでに352人が死亡したと伝えています。
アメリカの衛星会社「マクサー・テクノロジーズ」が27日午前に撮影した写真には、ウクライナの首都キエフに向かうロシア軍の車列がとらえられています。
キエフから北におよそ60キロの地点で戦車や燃料車両など数百台が5キロ以上連なり、ロシア軍が圧力を強めていることがうかがえます。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ウクライナの代表団がロシアの代表団と会談することで合意したと明らかにしました。
双方による会談は軍事侵攻後、初めてです。
会談についてロシア国営のタス通信は関係者の話として、現地時間の28日午前、ベラルーシ南東部にあり、ウクライナと国境を接するゴメリ州で行われる見通しだと伝えました。
これまでのところ会談が行われたという情報は伝えられておらず、日本時間のきょう午後にかけて行われるとみられる会談の行方が注目されています。
ただウクライナ側は前提条件なしで行われると主張しているのに対し、ロシア側はウクライナの非軍事化 中立化を条件としていて、双方の主張が対立する中、会談が停戦につながるかは不透明な情勢です。
ロシアとウクライナが停戦交渉へ ベラルーシ国境で
ロシアの侵攻を巡って、ウクライナとロシアが停戦交渉を行うことで合意しました。ウクライナとベラルーシの国境で、現地時間28日朝にも交渉が始まる見通しです。
ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ベラルーシのルカシェンコ大統領と電話で会談し、ベラルーシとの国境でロシアと交渉を行うことで合意したと表明しました。
交渉に前提条件は付けないとしていますが、ゼレンスキー氏は「交渉の結果には期待していない」と述べ、進展に懐疑的な見方を示しました。
ロシアとの交渉中は、ベラルーシ側が攻撃を加えないことを保証したとしています。