米国防総省が現在のウクライナ侵攻の戦況を分析した結果、各地で戦局が停滞しキエフも無事だと分かった。ロシアがウクライナの制空権を全く奪えなかったことが主な理由だと考えられる。ロシア軍は想像以上に弱かったのだ。
ロシア軍には単純に能力が足りなかったと米軍関係者
黒井ロシア空軍は米軍が想定しただけの攻撃をウクライナに加えることができなかった。ロシア空軍の能力不足で、大規模な軍事作戦を実行するだけの訓練を積んでいなかったのが理由と分析されている。
ロシア軍の侵攻には一つの謎があります。最新鋭の戦闘機をそろえたロシア空軍がいまだに制空権を奪えずにいるのはなぜなのか。専門家も頭をひねる謎を解くため、米空軍パイロット出身で元米国防次官補代理のマーク・グンジンガー氏に聞きました。
――侵攻開始以降のロシア空軍の動きについてどうみますか。
ロシア軍が制空権をとる作戦に出なかったことには驚きました。まずロシア軍は、ウクライナ軍が持つ地対空ミサイルS300を全滅させるとみていました。そこで航空優勢を得たうえで、相手の軍事施設に大規模攻撃をするのです。
確かに最初は弾道ミサイルや巡航ミサイルによる攻撃や、飛行場への攻撃はありました。でも想定したほどではなかった。たとえば本来は、飛行場を攻撃するなら滑走路を相手が修理できないように継続的に制圧する必要があったのに、単発で攻撃は終わっていました。
現代の戦争は制空権の確保が全てとされる中で、ロシアの初歩的な失敗はあまりにも痛手だ。最初から負ける戦いを挑んだとしか思えない。それとも最終的に核を落とし電磁パルス攻撃をするつもりだから、あえて手を抜いたのか。独裁者プトラーの精神状態がいよいよ心配になってくる。