左側の前後のタイヤがパンクした車両
北九州市小倉南区の平尾台で9日、くぎのような鉄の棒が県道に飛び出した状態になっており、走行した車のタイヤがパンクする被害が相次いだ。福岡県警小倉南署によると、約20台が被害に遭った。けが人はいない。署は器物損壊の疑いで調べている。
【写真】道路の割れ目にあったくぎのような鉄の棒
現場は、国内有数のカルスト台地である平尾台の入り口に当たる吹上峠付近から、県平尾台自然観察センターに通じる片道1車線。道路脇やセンターの駐車場には一時、複数の被害車両が立ち往生した。
署によると、鉄の棒は少なくとも2本あり、道路の割れ目に打ち込まれて挟まっていた。タイヤ修理のため現場に駆け付けた自動車整備会社(同市)は、長さ約10センチの鉄の棒を複数発見。いずれも工具を使わないと引き抜けないほど深く刺さっていたという。道中でタイヤがパンクした従業員男性は「パチパチと飛び石が当たったような音がして、やられたと思った。あまりにも悪質」と憤った。同市八幡西区の男性(52)も同じ被害に見舞われ、「久しぶりに登山をしようと思って来たのに。せっかくの週末が台無しだ」と肩を落としていた。
(白波宏野)