FNNプライムオンライン
今月11日、千葉県警木更津署から「“ドーベルマン”所在不明」の一報が入った。「またかよ!!」と記者は叫んだ。なぜなら、4月にも、同じ飼い主のもとから、今回の2匹を合わせた4匹が逃げ出していたからだ。
【画像】動物保護が”暴走”か。ドーベルマン逃走騒ぎは窃盗事件に(画像13枚)
わずか3週間足らずで、2回も飼い犬が逃げ出すのか。その後、ドーベルマンは見つからず。逃走騒ぎも忘れ去られていた今月19日、男女3人が逮捕された。飼い主宅に侵入した「住居侵入」と、ドーベルマンを盗み出した「窃盗」の疑いだった。”2回目”の逃走騒ぎは、まさかの“窃盗事件”だったのだ。
逮捕されたのはドーベルマン”発見”のボランティア
動物保護団体メンバーの岡島愛容疑者(29)と高橋里衣容疑者(29)、佐藤徳寿容疑者(51)は、5月8日午後1時半頃から2時半頃までの間、木更津市内の79歳の男性宅に侵入。男性が飼っていたドーベルマン2匹を盗んだ疑いが持たれている。
千葉県警は、ドーベルマンを捜索するとともに、窃盗容疑でも捜査を進めていた。なぜなら、犬の檻に取り付けられていたワイヤが外されていたからだ。周辺の聞き込みや防犯カメラの解析などを進めた結果、まもなく岡島容疑者らの関与が浮上したという。逮捕後、盗まれた2匹は無事保護されている。
そもそも岡島容疑者は、先月、ドーベルマンが逃げ出した際、捜索に参加し、4匹を発見した“お手柄”ボランティアだった。その後、ドーベルマンは、飼い主のもとに戻り、逃走騒ぎは一件落着。それなのに、なぜ、窃盗事件は起きたのか。
1回目の逃走騒ぎの後「犬を譲って欲しい」
飼い主の男性によると、”1回目””の逃走騒ぎの後、動物保護団体を名乗る岡島容疑者や高橋容疑者とみられる女と面識ができたという。岡島容疑者らから「犬を譲って欲しい」と打診された男性は、ドーベルマンの子犬3匹のうち、1匹を譲渡。
その時、岡島容疑者は、自らのTwitterに、男性宅で飼われていたドーベルマンの画像を掲載。合わせて「こんな劣悪な環境で犬を飼ってはいけない」などと投稿していた。他にも「オス犬の引き上げ保護に成功しました!まだまだ残っている子もいますが、時間がかかっても順々に保護していけるように頑張ります」とのコメントも書き込んでいた。
男性は、もともとドーベルマンの親子5匹を飼っていた。”1回目”の逃走騒ぎの後、岡島容疑者に子犬1匹を、他の人に父親と子犬1匹をそれぞれ譲渡。男性のもとには、ドーベルマンの母子2匹が残っていたが、高橋容疑者とみられる女から、頻繁に「残りの2匹も引き取りたい」と連絡があったという。