ロシア、ヘルソン州民に避難を勧告 ウクライナ軍の前進で


ロシア、ヘルソン州民に避難を勧告 ウクライナ軍の前進で

ロシア、ヘルソン州民に避難を勧告 ウクライナ軍の前進で

ヘルソン州は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が併合を宣言したウクライナ4州の1つ。州都ヘルソンは、ロシア軍が2月24日の侵攻開始以降に占拠した唯一の州都となっている。

ウクライナ軍はこのところ、ヘルソン州の北西部で複数地域を奪還し、州都ヘルソンに迫っている。アメリカから供給されたハイマース・ロケット砲システムを効果的に使い、ドニプロ川西岸のロシア軍を孤立させようとしている。ウクライナ軍は、クリミアに接するこの重要な州での前進状況について、詳細を明らかにしていない。

ロシアは、ウクライナが自国民を攻撃していると非難している。ウクライナは、この言い分をはねつけている。

こうした状況でサルド氏はこの日、州民に「レジャーと勉強」のためロシアへ行き、「身を守る」よう呼びかけた。また、「ロシアは国民を見捨てない」という決まり文句を用いて、ロシア政府に支援を要請した。

サルド氏によると、ヘルソン、ノヴァ・カホフカの2大都市を含む州内の多くの街が連日、ウクライナ軍のロケット弾攻撃を受けている。

同氏は「こうした攻撃は深刻な被害をもたらしている」とし、ドニプロ川西岸の住民をはじめ、州内全域の住民に、ロシアかクリミアへ避難するよう促した。

ロシアのマラト・クスヌリン副首相は国営テレビで、「(ロシア)政府は(ヘルソン)州民を国内の他の州に移動させるための支援を決定した」と述べた。また、「無料の宿泊施設と必要なものを全員に提供する」とした。同副首相は、ロシア南部とクリミアに関して特別な責任を負っている。

ロシアの国営タス通信によると、同国南部ロストフ州のワシリー・ゴルベフ知事は、ヘルソンからの第1団が14日に同州に到着すると説明した。また、「ロストフ州はヘルソン州からの移動を望む全員を受け入れ、生活場所を提供する」と述べたという。

■南部ミコライウで死者

13日にはこのほか、ウクライナとロシアをめぐって以下の動きがみられた。

・クリミアを除くウクライナ全土でしばらく、空襲警報が続いた。キーウ州と西部リヴィウ州のエネルギーと軍事関連の施設で、ロシアのミサイル攻撃が報告された。

・南部ミコライウ市が砲撃され、2人が死亡した。破壊された家のがれきから少年が救出される劇的な映像が流れたが、当局によると、少年はその後死亡した。

・ウクライナとロシアは、相互に相手国の兵士20人ずつを交換したと明らかにした。

・ロシアは、ウクライナがロシアの国境近くの都市ベルゴロドの住宅を攻撃したと非難した。

・ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がトルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領と会談。パイプライン「ノルド・ストリーム」で問題が生じたことを受け、ヨーロッパへの供給ルートの代替として、トルコにガス関連のハブ施設の建設を提案した。

・北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、ウクライナに妨害電波発信装置を数十個提供すると明らかにした。ロシアとイランのドローンに対抗するのが目的だとした。また、ノルド・ストリームの「破壊行為」を受け、重要インフラの保護を強化することで加盟国が合意したと述べた。

(英語記事 Russia to move people from Kherson as Ukraine advances)

(c) BBC News



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