ロシアによる侵略を受けるウクライナのレズニコフ国防相は14日、交流サイト(SNS)を通じ、ロシアは保有する精密誘導ミサイルのうち3分の2を消費したとする分析を公表した。同氏によると、ロシアは侵略開始時点で1844発の高精度ミサイルを保有。12日時点で未使用なのは609発だとした。データの根拠は明らかにしていない。
レズニコフ氏は「ロシアは何百発ものミサイルを民間インフラに発射し、軍事目標への攻撃能力を自ら減らしている」と指摘。ロシアの敗北は必然だとした。
露軍の高精度ミサイルの残数に関し、ウクライナ国家安全保障防衛会議のダニロフ書記も、同国情報機関が得た情報として「侵略開始当初の25~28%だ」と指摘。ただ、旧ソ連時代の低精度ミサイルは相当数が残っているとした。ウクライナメディアが14日伝えた。
ミサイルの保有数は軍事機密だが、英国防省なども露軍の高精度ミサイルが枯渇しつつあるとの分析を示してきた。ロシアはウクライナ侵略に伴う米欧側の制裁により高精度ミサイルの製造に不可欠な半導体などの輸入が制限され、ミサイルの再生産が困難になっているとの観測が強い。