プーチン氏(AP)
ロシアのプーチン大統領ら要人の安全を守る露連邦警護局は25~27日、モスクワ中心部の大統領府や上下両院などで内乱鎮圧を想定した定期演習を行った。プーチン氏は、米欧がロシアでの政変を画策していると主張しており、警戒感を一段と強めている。
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「(民主化運動を指す)『カラー革命』のシナリオは終わっていない」。プーチン氏は26日、旧ソ連構成国の情報機関トップらとのオンライン会合で持論を展開した。連邦警護局の発表によると、テロの脅威封じ込めや容疑者拘束などを訓練した。クーデターへの対処も含まれるとみられ、SNSでは装甲車両などが出動する動画が拡散している。
ロシアのウクライナ侵略が長期化し、国内の治安は不安定になっている。26日未明には、モスクワ中心部にある政権与党「統一ロシア」本部の窓に火炎瓶が投げ込まれた。ウクライナに隣接するベルゴロド州では24日に鉄道火災があり、英国防省は26日、露国内の反戦組織の犯行と指摘した。
政権内部の力関係にも変化が生じている。米紙ワシントン・ポストは25日、複数の米当局者の話として、ウクライナに戦闘員を派遣している露民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏がプーチン氏の面前で、セルゲイ・ショイグ国防相を批判したと報じた。プリゴジン氏の影響力が急速に増しているとみられている。