黒井中国の場合、住宅完成前にローン返済が始まるのがよくない。
中国住宅市場に異変 相次ぐ新築中止「怖くて買えない」
2022年10月25日 17:00
【北京】中国経済の回復が鈍い。7~9月の実質経済成長率は前年同期比3.9%で年間目標(5.5%)を下回った。足を引っ張るのは住宅市場。混乱する現場を訪ねた。
「もし家を買い直せるなら、予約販売の物件なんて怖くて買えない」。中国中部の河南省鄭州市に住む馬琳さん(24)は悔やむ。予約販売とは完成前に新築物件を売り出すことで、中国ではごく一般的な販売手法だ。
2023年9月の引き渡しを予定するマンションを20年末、160万元(約3280万円)で購入した。不動産開発大手の物件で「安心感があった」が21年秋に工事が止まった。開発企業の資金繰りが悪化したためだ。
不安に駆られた馬さんら購入者は6~7月、3度にわたり開発企業や地元政府に工事再開を迫った。8月半ばから地下駐車場などの工事がそろりと動き出した。それでも「地元の役人が共産党大会終了後も工事継続に関与してくれるか読めない」と不安顔だ。
習近平(シー・ジンピン)指導部は21年から不動産向けの金融規制を強めた。バブル抑制を狙ったが、開発企業が資金不足になり、建設途中で工事を中断する物件が相次いだ。納期遅れも発生し、業を煮やした購入者が抗議のため住宅ローンの返済拒否を表明する動きが今夏に広がった。
混乱を受け購入を見送る人が増え、マンション売買の低迷は長引く。中国人民銀行(中央銀行)の預金者向けアンケート調査によると、住宅の値上がり期待は7~9月に過去最低を記録した。
馬さんが住む鄭州市は混乱の「震源地」。中国全体で300件を超した返済拒否のうち、13%が同市で起きた。予約販売への不信感が強まり、同市で8月に売れた中古物件は面積で珍しく新築物件を上回った。
全国でも似た傾向がある。10月の国慶節(建国記念日)休暇の新築販売面積は前年同期を4割近く下回った。対照的に中古物件の取引件数は5割超増えた。中古ならばすでに完成しており、引き渡されないリスクは小さいのが人気の原因だ。
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黒井それにしても河南省の鄭州はトラブルが多い。洪水で排水口がニセモノだったことが発覚したり、不動産バブル崩壊でも震源地になっているような印象がある。外国人はどうせ上海や深圳しか見ないだろうと高をくくってるのかもしれない。既に複数の開発会社がデフォルトしている状況では、資金調達も絶望的だろう。
黒井先日報道されたGDPも当然虚飾だと考えるべきで、実際はもっと悪化しているに違いない。ソ連解体時に全ての統計が嘘だったと発覚したように、中国も解体される時はその実態の酷さに世界が驚くだろう。